きょうの名文・放送順(2006年度)の「金魚」は野口雨情ではなく北原白秋の作ではないかという情報をサーチャーさんからいただき、図書館でその本を確認してきた。(サーチャーさん、ありがとうございます。)
前(まへ)むき金魚は
でつかち頭よ。
その出目(でめ)、近目(ちかめ)で
硝子(がらす)にコッツリしよ。
コッツリしよ。
横向き金魚は
花嫁みたいよ。
真紅(まっか)な振袖
ひらひらひらりよ。
ひらりよ。
向(むか)うむき金魚は
火のよなダリヤよ、
咲きたて、燃えたて、
ゆらゆらゆらりよ。
ゆらりよ。
※括弧()付きで書いている部分は原文ではふりがな。
問題はアルス刊『白秋全集』(『白秋全童謡集 V』には“『白秋全集』第九巻 昭和4年11月1日 アルス刊”と書かれていた)。図書館には第九巻があったのでそれも閲覧したのだが、これに収録されているのは『蜻蛉の眼玉』の「金魚」で別物。第十巻は閉架、一番載っている可能性が高そうな第十一巻は図書館に蔵書なし。
というわけで、出典の大元までは確認できなかった。アルス刊『白秋全集』は白秋自身が後記を書いているのでこれに載っていれば作者は間違いないのだが。
野口雨情の方は“絶対にない”ことを確認するのは無理だが、何冊か見た限りでは「金魚」は載っていなかった。
上記削除部分は私の読み間違い。「童謡拾遺」の「アルス刊『白秋全集』より」は“『白秋全集』第九巻 昭和4年11月1日 アルス刊”と“『白秋全集』第一一巻 昭和5年12月15日 アルス刊”に分かれていた。別の図書館で第十一巻の現物を閲覧して「金魚」収録を確認した。削除部分にも書いた通りアルス刊『白秋全集』は白秋自身が手掛けているので、「金魚」の作者は北原白秋で間違いない。